北海道で出産・子育てがしやすい自治体トップ10
北海道には医療費助成が高校生まで無料、出産祝い金が数十万円、住宅建築に最大200万円助成など、全国トップクラスの子育て支援を誇る自治体が集中しています。広大な北海道だからこそ、各自治体が人口流出を防ぎ移住者を呼び込むため、創意工夫を凝らした独自施策を展開しています。
東川町(上川総合振興管内)
「写真の町が実現する移住者が選ぶ子育て理想郷」
独自制度
東川町の最大の特徴は医療費助成が0歳から18歳まで全額助成、所得制限なしという点です。保険適用となる診療行為すべてが対象で、初診料も含まれます。
不妊治療費助成は5年間、自己負担額全額を助成する手厚さ。妊産婦応援事業、産前産後ヘルパーサポート事業など、妊娠期から出産後まで切れ目のない支援体制を構築しています。
特にユニークなのが、子どもの成長段階に応じた文化的支援です。百日祝い記念写真クーポン配付、ブックスタート(0歳)、セカンドブックスタート(3歳)、マイブック・マイトーク(小学1年)と、読書習慣を育む継続的な取り組みを実施。さらに「君の椅子」「乳歯入れ贈呈」など、子どもの成長を町ぐるみで祝う温かい文化が根付いています。
環境面
旭川空港まで車でわずか13分という好アクセスが大きな魅力。札幌や東京への移動も容易で、仕事と子育ての両立がしやすい環境です。「写真の町」として景観条例を制定し、美しい街並みと大雪山連峰を望む雄大な自然環境の中で子育てができます。
移住支援も充実しており、景観住宅建築支援や移住体験(ちょっと暮らし)制度を整備。実際に移住を検討する家族が、事前に東川町での暮らしを体験できます。
実績
1994年から20年間で約1,000人の人口増加を実現し、北海道内では数少ない人口増加自治体の一つ。移住者の多くが子育て世代で、「子育てのために東川町を選んだ」という声が多数。待機児童はゼロを維持し、保育施設も充実しています。
鹿部町(渡島総合振興管内)
「高校生への投資額全国トップクラス──総額64万円の支援」
独自制度
最大の特徴は高校生応援給付金として月額15,000円を最大36ヶ月(3年間)支給する制度。年額にして18万円、3年間の総額は54万円に達します。さらに中学・高校・高専卒業時に10万円の新生活応援給付金が支給されるため、高校3年間で合計64万円という圧倒的な支援額です。全国的に見てもこれほど高校生への直接給付が手厚い自治体は極めて少ない。
医療費助成も高校卒業まで完全無料、所得制限なし。入院・通院・調剤すべてが対象です。
保育・教育費の支援も充実しています。幼稚園・保育所の保育料は全額助成、給食費も全額助成。認可外保育施設でも月額5万円まで助成する手厚さです。
出産支援では、出産祝い金が第1子5万円、第2子7万円、第3子以降10万円。妊産婦健康診査も全額助成、妊産婦通院交通費も一部助成します。
環境面
函館市中心部から車で約40分、新函館北斗駅からも近く、函館圏への通勤・通学が可能。海産物(たらこ・昆布)の町として知られ、温泉も豊富で自然環境に恵まれています。
実績
高校生への月額給付制度は道内でも極めて珍しく、教育費負担を大幅に軽減。小規模町村ながら先進的な子育て政策を展開し、移住相談も増加しています。
北広島市(石狩振興局管内)
「日本子育て支援大賞受賞──札幌至近の子育て最適地」
独自制度
北広島市は第5回「日本子育て支援大賞2024(自治体部門)」を受賞した、全国的に評価される子育て支援先進自治体です。
医療費助成は0歳から中学生まで対象(0歳~小学校就学前は医療費無料、小中学生は総医療費の1割が自己負担)。出産・子育て応援給付金、妊婦支援給付事業、誕生記念樹の贈呈など、総合的な支援体制が評価されています。
特にユニークなのが乳幼児のごみ袋助成で、2歳未満の乳幼児がいる世帯に指定ごみ袋を支給。育児中の実質的な負担軽減に配慮しています。妊婦健康診査の通院費用助成では交通費を助成するなど、細やかな配慮が光ります。
産後ケア事業は訪問・宿泊・日帰り型すべてを実施し、産後うつや育児不安を抱える母親を支える体制が整っています。
環境面
JR北広島駅から札幌駅まで快速でわずか16分、車でも約30分という抜群のアクセス。エスコンフィールドHOKKAIDO(ボールパーク)に近く、文化・スポーツ施設も充実。待機児童数は0人(2024年4月時点)で、地域子育て支援センターは市内3か所に設置されています。
家賃相場は約4.8万円/月と、札幌市内より大幅に安く、札幌のベッドタウンとして人気が上昇中です。
実績
日本子育て支援大賞受賞という全国的な評価を得ており、総合的な子育て支援体制の質の高さが証明されています。小中一貫教育も実施し、教育面でも先進的な取り組みを展開しています。
安平町(胆振総合振興局管内)
「日本初のユニセフ認定『子どもにやさしいまち』」
独自制度
安平町は日本初の「日本型子どもにやさしいまちモデル」実践自治体としてユニセフから認定(CFCI認定、2021年)された、国際的にも評価される子育て先進自治体です。
保育料50%助成が最大の特徴で、保護者負担を半額に軽減。卒園まで最大128万円の節約になる計算です。医療費助成は18歳まで対象。特定不妊治療費助成は最大30万円(男性不妊治療は追加10万円)と手厚く、妊婦健診助成も14回分+超音波健診11回分(総額約11.2万円)を支給します。
住宅・移住支援も充実しており、住宅建設奨励助成金(20万円相当または10万円)、転入奨励助成金(20万円相当または10万円)、子育て助成金(10万円相当)を組み合わせると、最大50万円の助成を受けられます。
環境面
新千歳空港まで車でわずか20分という好立地。待機児童は0人(2025年9月末現在)。2023年開校の早来学園は義務教育学校(小中一貫、1-9年生)として、独自の教育パッケージを提供しています。
石狩市(石狩振興局管内)
「第2子以降の家庭に最強──保育料・副食費・学童保育すべて無償」
独自制度
石狩市は第2子以降の保育料、副食費、放課後児童クラブ負担金を完全無償化しており、多子世帯への経済支援で北海道トップクラスです。
医療費助成は高校生年齢(15歳到達後最初の4月1日から18歳到達後最初の3月31日)まで、しかも所得制限なしという手厚さ。保育料無償に加え、副食費も無償、放課後児童クラブ(学童保育)も無償となるため、第2子以降を持つ家庭の経済的負担が大幅に軽減されます。
特定不妊治療・先進不妊治療助成もあり、産後ケア事業は訪問・宿泊・日帰り型すべてを実施。子育てサポート事業ではファミリーサポート無料券を配付しています。
環境面
札幌市に隣接しており、札幌へのアクセスは極めて良好。札幌のベッドタウンとして機能しつつ、独自の手厚い支援を受けられる「いいとこ取り」の立地です。
北斗市(渡島総合振興管内)
北斗市は新幹線の駅がある道南自治体で、交通利便性と子育て支援の両立が魅力です。誕生祝金が道内最高水準で、第1子は総額20万円、第2子は30万円、第3子以降は50万円。医療費助成は高校卒業まで無料(所得制限なし)。学校給食費は第2子以降が完全無料。放課後児童クラブの利用料は月額1,000円と道内最安レベルです。新函館北斗駅があり、函館市へは車で約20分。待機児童ゼロで、地域子育て支援センターは5カ所設置されています。
上士幌町(十勝総合振興管内)
上士幌町は保育料完全無料(幼稚園型・保育所型ともに)という大胆な施策を実施。医療費助成は0歳から高校生年代まで完全無料。住宅建設費助成は中学生以下の子ども1人当たり100万円という破格の支援額で、子どもが3人いれば300万円の助成を受けられます。風しん予防接種助成、生殖補助医療助成なども実施。認定こども園「ほろん」は待機児童ゼロで定員制限なし。英語教育に力を入れ、地元産食材を使った給食を提供しています。
千歳市(石狩振興局管内)
千歳市は2024年8月から医療費助成の所得制限を撤廃した先進的な自治体です。すべての世帯が平等に医療費助成を受けられます。乳幼児紙おむつ用ごみ袋支給(2歳未満)、先進不妊治療・不育治療助成など、総合的な支援を展開。子育て支援施設「ちとせっこセンター」は、つどいの広場、認定こども園、児童館、学童クラブが一体化した総合施設です。新千歳空港があり道外との行き来が便利で、札幌まで約24分というアクセスの良さが大きなメリットです。
厚真町(胆振総合振興局管内)
厚真町は0-18歳までの医療費自己負担分と保育料を、町内で利用可能なポイントで還元するユニークな制度を導入しています。第3子以降出産祝い金は10万円。高校生通学費等助成、子育て世帯賃貸住宅家賃助成(月額最大1.5万円)も実施。住宅新築助成は最大200万円、空き家購入費助成は購入費用の1/2(上限100万円)と、住宅支援が充実しています。新千歳空港まで車で35分、苫小牧まで25分の好立地です。
美瑛町(上川総合振興管内)
美瑛町は「丘のまち」として有名ですが、子育て支援も充実しています。医療費助成は0歳から高校生まで全額助成、所得制限なし。小・中学校給食費は完全無償化。新生児祝品は美瑛産米10kg引換券と写真立て(家族写真撮影券付き)。小学校入学祝品は算数セット、鍵盤ハーモニカ、体操服など学用品一式を贈呈。中学校入学祝品は制服、ジャージ一式を贈呈し、入学時の経済的負担がほぼゼロになります。産後ケア事業、不妊治療費助成も実施。「日本で最も美しい村」連合に加盟しています。
選び方のポイント
高校生のいる家庭・将来高校生を育てる予定
鹿部町(高校3年間で総額64万円の直接給付)が最適です。
第2子以降が多い家庭・多子世帯
石狩市(保育料・副食費・学童保育すべて無償)または北斗市(第3子で誕生祝金総額50万円)が最適です。
マイホーム建築・購入予定
上士幌町(子ども1人あたり100万円)または厚真町(最大200万円助成)が最適です。
空港利用が多い家庭
千歳市(新千歳空港まで13分)または安平町(新千歳空港まで20分)が最適です。
札幌通勤・都市機能重視
北広島市(札幌まで快速16分、日本子育て支援大賞受賞)または石狩市(札幌隣接、第2子以降支援充実)が最適です。
教育の質重視
安平町(ユニセフCFCI認定、独自の教育プラン)または東川町(文化的支援が充実、移住者増加)が最適です。
自然環境・景観重視
東川町(写真の町、大雪山連峰を望む)または美瑛町(絵本のような丘のまち)が最適です。
結論
北海道は全国トップクラスの子育て支援自治体が集中する「子育て先進エリア」です。東川町や鹿部町は独自の手厚い支援で注目され、北広島市は日本子育て支援大賞受賞の実績を誇ります。安平町や石狩市などの自治体は多子世帯への経済的メリットを提供しています。
各自治体が独自の強みを持ち、「経済的支援」「待機児童対策」「教育の質」「交通利便性」「自然環境」のいずれを重視するかによって最適な選択肢が変わります。2024-2025年にかけて各自治体が支援を拡充しており、子育て世帯にとって魅力的な環境が整っています。
広大な北海道ですが、新千歳空港や新幹線のアクセスが良好な自治体も多く、道外との行き来や札幌への通勤も十分可能です。豊かな自然環境と手厚い子育て支援、そして低い生活コストを実現できる北海道は、子育て世代にとって理想の移住先といえるでしょう。
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