静岡県で出産・子育てがしやすい自治体トップ10
静岡県には全国的に評価が高い子育て支援自治体が集中しています。特に静岡市は共働き子育てしやすい街ランキングで全国8位、長泉町は住みここちランキング県内6年連続1位を獲得し、地方都市ならではの手厚い支援で注目されています。
静岡市
「共働き子育てしやすい街ランキング全国8位」
独自制度
静岡市は日経BP「共働き子育てしやすい街ランキング2024」で全国8位(73点)を獲得し、静岡県で唯一のトップ10入りを果たしました。「日本一安心して子どもを生み育てやすいまち」を掲げ、三つの支援の柱で切れ目ないサポートを展開しています。
不妊治療費助成は所得制限なしで全国トップクラスの充実度を誇り、保険適用外の先進医療費用の一部を県と連携して助成。新婚生活支援補助金は県内最高額の80万円(6か月分の家賃・共益費や住宅購入費)を交付します。
年度途中に保育所入所希望者を受け入れる「待機児童園」という独自施策を実施し、待機児童対策に工夫を凝らしています。市内12か所の子育て支援センターには経験豊富な「子ども未来サポーター」を配置し、保育サービスの紹介や育児相談を実施。
1歳児から高校生まで、通院1回500円の負担(入院・0歳は負担なし)で医療が受けられる医療費助成制度を導入。学童保育は小学6年生まで希望者全員を受け入れ、19時まで延長保育を実施しています。
環境面
新幹線ひかりで東京駅まで約1時間の好アクセスを誇り、都心への通勤も可能です。静岡駅周辺は行政施設が充実し、温暖な気候で年間を通じて暮らしやすい環境が整っています。
全国No.1の不妊治療支援、待機児童園など独自の発想による支援制度が充実し、「結婚・出産支援」「子育て支援」「子育ち支援」の3つの柱で包括的なサポート体制を構築しています。
実績
合計特殊出生率は1.32(2020年)と政令指定都市の中で8位に位置し、全国平均(1.33)に近い水準を維持しています。人口は2020年時点で69.3万人ですが、1990年の73.9万人をピークに減少傾向にあり、政令指定都市20市中では人口規模で最下位となっています。
ただし、子育て支援策の充実により、0~14歳の子ども人口は約7.2万人(総人口の約10.7%)を維持。「日本一安心して子どもを生み育てやすいまち」を目指した施策展開により、共働き子育てしやすい街ランキングで全国8位(73点)という高評価を獲得しています。
長泉町
「住みここちランキング静岡県6年連続1位」
独自制度
長泉町は県内トップクラスの財政力を背景に「子育てのまち」として全国的に知られており、2023年4月から県内初となる第2子以降の保育料完全無料化(世帯年収や兄弟姉妹の年齢制限なし)を実施し、「長泉方式」の第二弾として全国から注目を集めています。中学3年生までの医療費は所得制限なく完全無料で、第3子以降は従来から無料だった保育料が第2子にも拡大されました。妊産婦にはタクシー初乗り運賃20回分を助成し、妊娠届出時、妊娠8か月頃、出生届出後に夫婦で面談を行う伴走型相談支援を通じて男性の育児参画を促しています。小学校1・2年生のクラスには生活支援員を配置し、小中学校には少人数指導員や特別支援教育支援員を置き、町立の幼稚園・小中学校は全教室にエアコンを完備するなど、教育環境にも力を入れています。
環境面
JR東海道新幹線三島駅に隣接し、東京まで最速51分、名古屋まで最速55分という抜群のアクセスを誇ります。都市機能と豊かな自然がバランスよく整い、「都会すぎず田舎すぎずちょうどいい」と多くの住民に評価されています。住民意識調査では82%が現在の生活に満足していると答え、幸福度の高い町として知られています。2040年の将来人口推計では静岡県内で唯一人口増加が見込まれ、国が選定する「自立持続可能性自治体」65自治体のひとつに選ばれています。
実績(2025年11月時点最新データ)
人口は約43,800人(2025年10月住民基本台帳)で、2020年から約5年で2,000人以上増加し、全国市区町村でも上位の増加率を維持しています。合計特殊出生率は2015年に1.92を記録した後、2022年は1.54、2023年は1.67となり、2024年速報値も1.6台後半で推移し、静岡県内1位、全国平均1.20を大きく上回る高水準をキープしています。2023年の出生数は346人で、人口1,000人当たり8.04人と全国平均を約2.1人上回りました。大東文化大学「住みここちランキング」では2019年から2025年まで7年連続で静岡県内1位、住民満足度は82%と極めて高い評価を得ています。
少子化が進む中でも出生率の高さを維持し続け、第2子以降保育料完全無料化や新幹線アクセスの良さ、医療費ゼロ円など、子育て世帯にとって圧倒的な魅力を持つ「子育て最強タウン」として、今も全国から注目され続けています。
藤枝市
「子育てするなら藤枝」
独自制度
藤枝市は「子育てするなら藤枝」をスローガンに掲げ、子育てファミリー世帯の移住定住を積極的に推進しています。子育てファミリー移住定住促進事業では、新築住宅取得に最大130万円(市外からの転入)、空き家活用・流通促進事業では空き家取得・改修に最大200万円を補助します。
仲良し夫婦移住定住促進事業として、結婚3年以内で夫婦ともに40歳未満の新婚世帯に最大100万円(市外転入で最大50万円)を補助。結婚新生活支援事業では、婚姻日時点で夫婦ともに39歳以下の世帯に最大80万円を支給し、住宅賃借費用や住宅購入費用、引越し費用を支援しています。
不妊治療費助成では、保険適用外の体外受精・顕微授精のための治療費用の一部を助成。子育てコンシェルジュ(保育士)が子育ての悩みや保育サービスの情報提供を専門的にサポートします。
環境面
東京と名古屋の中間に位置し、JR東海道本線、新幹線、国道1号バイパス、東名・新東名高速道路が通る交通の要衝です。富士山静岡空港へのアクセスも充実し、人口約14万人は県内6番目の規模を誇ります。
蓮華寺池公園をはじめ市内各所に親子で遊べる公園が整備され、健康づくりに特化した子育て支援施設「キッズパーク」も設置。平均気温16.6度と温暖で、冬も雪がほとんど降らず暮らしやすい気候です。
実績
人口は2020年時点で14.1万人で、2015年の14.3万人をピークに微減傾向ですが、静岡県中部では静岡市に次ぐ第2位の人口規模を維持しています。子育て世帯(0~9歳を含む世帯)の転入が継続しており、どの地区でも転入超過となっていることから、子育て環境を求める世帯に選ばれている実績があります。
20~24歳から25~29歳期(就職期)には大幅な転入超過となり、若い世代の U・Iターンが活発です。「子育てするなら藤枝」のスローガンのもと、移住定住補助金最大200万円という全国トップクラスの経済支援により、2022年には新型コロナウイルス感染症流行前の転入超過状況に回復しています。
磐田市
「ジュビロ磐田のホームタウン」
掛川市
掛川市は北は南アルプス南端から南は遠州灘まで豊かな自然環境に恵まれ、掛川城を中心とした城下町の歴史を持ちます。待機児童対策に力を入れ、子育て支援センター「パンダひろば」では自然あふれる環境で親子が遊び学べる場を提供。結婚新生活支援事業で最大60万円を補助し、新婚世帯の移住定住を促進しています。
袋井市
袋井市は東海道のほぼ中間に位置し、「どまん中」を活かしたまちづくりを展開。医療費助成制度を整備し、子育て世帯の経済的負担を軽減しています。結婚新生活支援事業で最大60万円を補助し、若い世代の定住を支援。子育て支援センターでは育児相談や親子交流の場を提供しています。
沼津市
沼津市は伊豆半島の玄関口に位置し、富士山と駿河湾の美しい景観が魅力です。子育てポータルサイトで子育て情報を一元的に発信し、ひとり親家庭向けの支援制度も充実。市内各所に子育て支援施設を配置し、地域ぐるみでの子育て支援体制を構築しています。
富士市
富士市は富士山の南麓に位置し、製紙業が盛んな工業都市です。ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金事業など、ひとり親家庭への就業支援に力を入れています。子育て支援センターでは育児相談や親子交流の場を提供し、医療費助成制度で子育て世帯の経済的負担を軽減しています。
浜松市
浜松市は静岡県最大の政令指定都市で、人口約80万人を擁します。「はますくヘルパー利用事業」では、妊娠中または3歳未満児の養育者に訪問ヘルパーを派遣し、家事や育児をサポート。6歳以下の小学校就学前乳幼児の通院医療費を原則無料とし、子育て世帯の経済的負担を軽減しています。市内7カ所に「こども家庭センター」を開設し、妊産婦や子育て世帯への包括的な相談支援を実施。スズキやヤマハなど大企業の本社があり、「ものづくりのまち」として雇用環境も充実しています。
選び方のポイント
経済的支援を最重視するなら
静岡市(不妊治療支援・新婚生活補助金80万円)、長泉町(第2子保育料完全無料)、藤枝市(移住定住補助金最大200万円)が最適です。現金給付と実質的な負担軽減を組み合わせた支援が充実しています。
大都市への通勤を重視するなら
静岡市(新幹線で東京まで約1時間)、長泉町(三島駅に隣接)、浜松市(新幹線停車駅)が好アクセス。都市機能と子育て支援を両立した環境が魅力です。
合計特殊出生率の高さを重視するなら
長泉町(1.92)が県内トップで、全国平均1.45を大きく上回ります。子育て環境の充実度が出生率に表れています。
住民満足度を重視するなら
長泉町(住みここちランキング県内6年連続1位、住民満足度82%)、静岡市(共働き子育てしやすい街ランキング全国8位)が高評価を獲得しています。
独自性のある制度を重視するなら
静岡市(待機児童園、全国No.1不妊治療支援)、長泉町(県内初第2子保育料完全無料、妊産婦タクシー利用助成)、藤枝市(最大200万円の移住定住補助)が先進的な取り組みを展開しています。
結論
静岡県は温暖な気候と豊かな自然環境、東京と名古屋の中間という立地を活かした子育て支援先進県です。静岡市は共働き世帯向けの包括的支援で全国8位を獲得し、長泉町は住民満足度82%・合計特殊出生率1.92という実績で「子育てのまち」としての地位を確立しています。
藤枝市をはじめとする中堅都市は、移住定住補助金で最大200万円という大胆な経済支援を実施し、新しい子育て世帯を積極的に呼び込んでいます。各自治体が「経済的支援」「通勤利便性」「住民満足度」「独自制度」のいずれかに強みを持ち、子育て世帯のニーズに応じた選択が可能です。
2024-2025年にかけて各自治体が支援をさらに拡充しており、特に長泉町の第2子保育料完全無料化や藤枝市の移住定住補助金拡充など、県内自治体間での支援競争が子育て世帯にとって追い風となっています。今後も静岡県は子育て世帯にとって魅力的な環境が整備されていくことが期待されます。
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