島根県で出産・子育てがしやすい自治体トップ10

島根県は全国的にも子育て支援に力を入れる自治体が多く、豊かな自然環境と独自の経済支援を兼ね備えた「子育て先進県」として注目されています。特に邑南町の「日本一の子育て村構想」や海士町の手厚い出産祝い金など、人口規模を超えた先進的な取り組みが各地で展開されています。

TOP 1

邑南町

「日本一の子育て村構想で全国から注目」

独自制度

邑南町は2011年に「日本一の子育て村基本構想」を打ち出し、全国的にも珍しい包括的な子育て支援を実施する先進自治体です。中学校卒業まで医療費完全無料(所得制限なし)を実施し、第2子以降の保育料を完全無料化しています。

ベビーサポート(おむつ等定期便)では、月齢に応じた育児用品を定期的に届ける見守り機能付き支援を展開。「子どもまるごと相談室」を設置し、子育ての悩みをワンストップで相談できる体制を整備しています。

2023年からは「おおなんみらいファクトリー」事業を開始。18歳未満の子どもチームが地域環境を良くするためのプロジェクトを提案・実践する独自の取り組みで、子どもたち自身の成長を町が応援する「子育ち」の視点を重視しています。

不妊治療費助成では、島根県の助成を受けた後の自己負担分を全額助成し、経済的負担を完全に解消。妊娠から出産、子育てまで切れ目のない支援を実現しています。

環境面

人口約9,500人の小規模自治体ながら、2013-2015年に3年連続社会増を記録し、子育て世代のUターン・Iターンを促進。人口減少に歯止めをかけることに成功しました。

豊かな自然環境の中で、農村景観と地域のつながりが残る環境が魅力です。「町全体が大きな家族」という理念のもと、地域住民が子育てを支える文化が根付いています。

実績

「日本一の子育て村」を掲げた取り組みが全国メディアで繰り返し取り上げられ、子育て支援の先進事例として高い評価を獲得。保育所には定員を超える入所希望が寄せられるようになり、子育て世代の移住先として確固たる地位を確立しています。

TOP 2

海士町

「離島のハンディを覆す手厚い出産・子育て支援」

独自制度

隠岐諸島の離島・海士町は、人口約2,200人のうち約2割が移住者という地方創生の先進地です。出産祝い金は第1子10万円、第2子20万円、第3子50万円、第4子以降100万円と段階的に増額する大胆な経済支援を実施しています。

妊娠準備金15万円を支給し、島外出産が必要な離島のハンディキャップを経済面でサポート。0歳から中学校卒業まで医療費完全無料に加え、18歳以下の子どもが島外の医療機関を受診する際の交通費(1,300〜2,600円)や宿泊費(4,000円)も助成する独自制度を展開しています。

結婚祝い金5万円(地域通貨ハーン)の支給や、第1子・第2子の保育料軽減、第3子以降の保育料無料化により、子育て世帯の経済的負担を大幅に軽減しています。

環境面

「島留学」制度で全国から小中学生を受け入れ、島全体を学び舎とする「海士大学」構想を展開。離島という環境を逆手に取り、豊かな自然と地域資源を活かした独自の教育プログラムが評価されています。

「ないものはない」をキャッチコピーに、移住者を地域づくりのパートナーとして歓迎する風土があり、Iターンの定着率は48%と高水準を維持。人口の2割を占める移住者と地元住民が協力し、活気ある地域社会を形成しています。

実績

2004年から2021年までの移住者873人のうち414人が定住し、人口減少に歯止めをかけることに成功。年齢構成も若返り、地方創生のモデルケースとして全国的な注目を集めています。

TOP 3

飯南町

「県内最高レベルの標高を誇る自然豊かな子育ての町」

独自制度

飯南町は子ども医療費助成を18歳まで拡充し、所得制限なしで医療費の自己負担を全額助成する手厚い制度を実施しています。第3子以降の子育て世帯には応援金を支給し、多子世帯への経済的支援を強化しています。

新生児聴覚検査費用を全額助成し、早期発見・早期支援の体制を整備。2024年4月からは「飯南町こども家庭センター」を開設し、妊娠・出産・子育ての相談をワンストップで受け付ける体制を構築しました。

新生児誕生祝い品の贈呈や、地区ごとにこども広場を順次オープンするなど、子育て世代が集まり交流できる場を地域に根ざした形で整備しています。

環境面

島根県内で最も標高が高い地域に位置し、豊かな自然環境が最大の魅力です。澄んだ空気と四季折々の美しい景観の中で、のびのびとした子育てが可能です。

人口約4,700人の小規模自治体ながら、子育て応援企業認定制度を導入し、地域企業と連携した子育て支援を推進。町全体で子育て世帯を支える体制が整っています。

実績

2024年4月に「飯南町こども家庭センター」を開設し、妊娠・出産・子育てに関するワンストップ相談体制を迅速に整備した実績が、子育て世帯からの信頼につながっています。子育て応援企業認定制度を通じた官民連携の推進により、地域ぐるみで子育てを支える文化の定着が進んでいます。18歳までの医療費完全無料化と多子世帯への応援金支給を組み合わせた支援体制は、小規模自治体ながら県内トップクラスの水準を誇り、移住を検討する子育て世帯から注目を集めています。

TOP 4

出雲市

「山陰の中核都市としての充実した子育てインフラ」

独自制度

人口約17万人の山陰地方の中核都市として、小・中学生および高校生年代を対象とした子ども医療費助成制度を実施しています。就学前は完全無料、就学後から20歳未満は慢性呼吸器疾患等16疾患群の入院に限り1割負担(上限月額15,000円)で医療を受けられます。

病児・病後児保育施設の空き状況をスマホやPCで確認できるシステムを導入し、働く保護者の利便性を大幅に向上。出産・子育て応援給付金として計10万円を支給しています。

環境面

出雲大社を擁する観光都市でありながら、充実した商業施設と医療機関を備え、生活利便性と自然環境のバランスが取れた環境です。待機児童対策も進んでおり、共働き世帯が安心して子育てできる基盤が整っています。

TOP 5

松江市

「県庁所在地として安定した子育て環境を提供」

独自制度

島根県の県庁所在地として、0歳から小学校6年生の入院・通院費および中学1年から3年生の入院費について健康保険の自己負担を全額助成しています。2025年4月からは県内全市町村で高校生相当年齢まで医療費助成の対象を拡充予定です。

認可保育所等の保育料軽減制度では、生計を一にする兄姉が2人以上いる子どもの保育料を無料としています。子育て支援センターを市内複数箇所に設置し、育児相談や親子交流の場を提供しています。

環境面

人口約20万人の県庁所在地として、医療機関、教育施設、商業施設が充実。宍道湖を望む風光明媚な環境と都市機能の利便性を兼ね備え、安定した子育て環境を実現しています。

TOP 6

雲南市

人口約3.6万人の雲南市は、子育て支援センターを市内複数箇所に開設し、0歳から就学前の子どもと保護者を対象に無料で親子の遊びの場や交流の場を提供。育児相談や子育てサークルの育成支援にも力を入れています。妊産婦・乳幼児の災害への備えについても情報提供を行い、安全面でのサポートも充実しています。

TOP 7

安来市

鉄鋼業で知られる安来市は、子育て世代包括支援センターを設置し、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を提供。子ども医療費助成や保育料軽減制度など、基本的な子育て支援を着実に実施しています。鳥取県米子市に隣接し、山陽・山陰両地域へのアクセスも良好です。

TOP 8

大田市

世界遺産・石見銀山を擁する大田市は、同時入所時の保育料軽減制度を実施。保育所等に同一世帯で2人以上の児童が同時入所している場合、2人目を半額、3人目以降を無料としています。ひとり親等世帯の保育料軽減にも力を入れ、市民税所得割額が一定額未満の世帯への支援を強化しています。

TOP 9

浜田市

島根県西部の中心都市・浜田市は、子育て世代包括支援センターを設置し、妊娠・出産・子育て期までの相談を保健師等の専門職員が対応。日本海に面した豊かな海の幸と、のどかな自然環境の中での子育てが魅力です。漁業と農業が盛んで、食育にも最適な環境が整っています。

TOP 10

益田市

島根県の最西端に位置する益田市は、山口県との県境に近く、両県の生活圏を活用できる地理的優位性があります。子育て支援センターを中心に、地域に根ざした子育て支援を展開。中山間地域ならではの温かいコミュニティの中で、地域全体が子育てを支える環境が整っています。

選び方のポイント

経済的支援を最重視するなら

邑南町(第2子以降保育料完全無料、医療費完全無料)、海士町(出産祝い金最大100万円、妊娠準備金15万円)、飯南町(18歳まで医療費無料)が最適です。人口規模の小さな町村ほど、手厚い経済支援を実施している傾向があります。

都市機能との両立を重視するなら

松江市(県庁所在地)、出雲市(山陰の中核都市)が充実した医療・教育施設と商業機能を備えています。待機児童対策も進んでおり、共働き世帯に適した環境です。

自然環境を重視するなら

飯南町(県内最高標高地域)、邑南町(農村景観)、海士町(離島の豊かな自然)が圧倒的な自然環境の中での子育てを実現できます。森のようちえんや島留学など、自然を活かした独自の教育プログラムも魅力です。

地方創生の先進地で暮らすなら

海士町(移住者が人口の2割、Iターン定着率48%)、邑南町(日本一の子育て村構想で社会増達成)が、移住者を積極的に受け入れる風土と実績を持っています。よそ者を歓迎し、地域づくりのパートナーとして迎え入れる文化が根付いています。

離島・中山間地域での充実した支援を求めるなら

海士町の出産祝い金制度や交通費・宿泊費助成は、離島というハンディキャップを経済面でカバーする画期的な取り組みです。中山間地域の邑南町や飯南町も、地理的な不利を補う手厚い支援を展開しています。

結論

島根県は人口規模の小さな自治体ほど独自の子育て支援に力を入れる「小さな町の大きな挑戦」が特徴的な県です。邑南町の「日本一の子育て村構想」や海士町の段階的出産祝い金など、全国的にも注目される先進的な取り組みが各地で展開されています。

大都市圏と比較して生活コストが低く、豊かな自然環境の中でのびのびとした子育てが可能です。一方で、県庁所在地の松江市や中核都市の出雲市は、都市機能と子育て支援をバランスよく提供しています。

2025年4月からは県内全市町村で高校生相当年齢まで医療費助成が拡充される予定であり、県全体として子育て世代への支援をさらに強化する方向性が明確です。「経済的支援」「自然環境」「地域コミュニティ」「移住受け入れ体制」のいずれを重視するかによって最適な選択肢が変わりますが、島根県全体が子育て世代に優しい環境を提供する「子育て先進県」として、今後も魅力的な選択肢であり続けることが期待されます。

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